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『ウィーアーリトルゾンビーズ』 ダサくてもエモいほうがいい

 第33回サンダンス映画祭短編部門グランプリの『そうして私たちはプールに金魚を、』長久允の長編デビュー作。

長久允 『ウィーアーリトルゾンビーズ』 主役は4人の少年少女だが、脇役には豪華な面子が顔を揃えている。
 
 火葬場で出会った4人の少年少女の物語。それぞれの理由で両親を亡くし、その日火葬場で出会った4人は、あまりの突然のことだったからか、単に悲しくないからか、涙を流すこともない。LITTLE ZOMBIESというのは死んでるみたいに生きている4人の少年少女のこと。

 監督の長久允はCM業界出身とのこと。4人の少年少女(二宮慶多水野哲志奥村門土中島セナ)のどちらかと言えば醒めた印象とは違い、映像のテンションは高い。会話は細かいカットをテンポよくつないで見せるし、ドラクエのような真上から捉えたショットとか、ビビッドな色合いの映像(時にモノクロシーンも)も冴えている。火葬場の粉(骨)がなぜかミートソースの粉チーズにつながるとか、葬式の鯨幕が虎のいる檻へと移行するあたりのイメージの広がりもよかったと思う。
 こんなふうに書くと大絶賛みたいにも聞こえるかもしれないのだが、MVのような高いテンションのまま2時間を引っ張ろうとしたからか、途中からはかえって平坦なものにも感じられた。
 軸となる物語がないのは、親を喪って進むべき方向を見失った子供たちだからこその展開なのかもしれないのだが、劇中の言葉を使えばダサくてもエモい部分は必要だったんじゃないだろうか。というよりも、監督の様々なテクニックを詰め込んだものを見せられているようでちょっと鼻につくところがあるのだ。LITTLE ZOMBIESというバンドの結成も、その唐突な終わりも、特段必要性があるというよりはおもしろいからやってみたという感じで、ラストも取ってつけたものに感じられた。
 LITTLE ZOMBIESの曲はヘタウマ(ヘタヘタ?)で聴かせるものがあると思うのだが、なぜバンドをやりたかったのかはまったくわからないわけで、映画のなかで大人が子供たちを利用するのと同様に、電通の社員だという監督の売らんかなという意識なのかとも思えてしまった。



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Date: 2019.06.18 Category: 日本映画 Comments (0) Trackbacks (0)

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