『グレイテスト・ショーマン』 ミュージカルらしいミュージカル

 P.T.バーナムという実在した興行師を描いたミュージカル作品。
 監督はマイケル・グレイシー。本作が長編映画のデビュー作で、これまではミュージック・ビデオなどを手がけていたとのこと。
 音楽はジャスティン・ポールベンジ・パセックのソングライターコンビ。このふたりは『ラ・ラ・ランド』では作詞を担当していたらしい。

マイケル・グレイシー 『グレイテスト・ショーマン』 P.T.バーナムを演じたヒュー・ジャックマン。

 P.T.バーナムを演じたヒュー・ジャックマンは、すでに『レ・ミゼラブル』でも歌声を披露していて歌える人だということはわかっていたのだけれど、台詞もすべて歌になっていた『レ・ミゼラブル』はどちらかと言えば変化球だったような気もするわけで、『グレイテスト・ショーマン』のほうがいかにもミュージカルらしいミュージカルだった。とにかくショービジネスの世界の話だけに、賑やかで色鮮やかで躍動感のあるダンスも満載だった。
 バーナムという人が最初にやったのは見世物小屋のようなものだったわけで、彼らを食い物にしているというところもある。ただ、バーナム自身も底辺から這い上がった人だっただけに、フリークスに対しての偏見はなかったという点ではダイバーシティ(多様性)という観点からは美点とも言える。一時は上流階級に対する憧れからか、大切な妻(ミッシェル・ウィリアムズ)と子供との生活を忘れ、過大な夢を追いすぎて失敗することにもなるけれど、仲間たちの助けを得て再起して今あるサーカスの原型のような形を作り上げることになる。

 冒頭のカッコいい「グレイテスト・ショー」で一気に引き込まれ、通奏低音のように映画全体に響いていく「ア・ミリオン・ドリームズ」はこの作品一番の聴きどころだろうか。アカデミー賞主題歌賞にノミネートされた「ディス・イズ・ミー」のメッセージはアカデミー賞会員にはウケがいいだろし、ラブ・ロマンスの部分は「リライト・ザ・スターズ」でといった感じで、どれもこれも耳馴染みのいい曲が揃っている。
 映画として革新的なところはないし、わかりきった話でもあるのだけれど、バーナムという人の信念は「最も崇高な芸術とは人を幸せにすることだ」というわけで、余計な人間ドラマなんか必要なく、ミュージカルらしく歌と踊りで十分に楽しませ、幸せにしてくれる作品となっている。

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Date: 2018.02.18 Category: 外国映画 Comments (0) Trackbacks (1)

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「レ・ミゼラブル」「LOGAN/ローガン」のヒュー・ジャックマンが「ラ・ラ・ランド」でアカデミー歌曲賞を受賞した作詞作曲家チームとタッグを組んで贈る感動のミュージカル・エンタテインメント。誰も観たことのない画期的なショーを生み出した伝説の興行師P・T・バーナムの波瀾万丈のサクセス・ストーリーを華麗な歌と踊りで描き出す。共演は「ハイスクール・ミュージカル/ザ・ムービー」のザック・エフロン、ミシ... >READ

2018.02.22

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