『キングコング:髑髏島の巨神』 王者らしい闘いっぷりを堪能する

 監督は新鋭のジョーダン・ヴォート=ロバーツ
 原題は「kong:Skull Island」
 1933年の特撮映画の古典とされる『キング・コング』以来、何度も映画化されてきたキングコングものの最新作。

ジョーダン・ヴォート=ロバーツ 『キングコング:髑髏島の巨神』 いかにも怪獣映画といった感じのポスター。

 一応の主人公がコンラッド(トム・ヒドルストン)という名前であったり、ヘリコプターの編隊飛行の豪華さにも、『闇の奥』とそれを元にした『地獄の黙示録』を感じさせる始まり。そして、闇の奥で何に出会うかといえば、今まで人類が目にしたこともなかった怪獣たちだ。
 ゴングの見上げるような大きさは迫力満点だし、トカゲやタコなどのバケモノは日本のアニメにも影響されているとかで、オタクテイストも満載のキャラがわんさかと登場して楽しませる。怪獣同士の闘いは一種の異種格闘技みたいで、どんな闘いになるのか予想もつかないだけにワクワクさせるものがあったと思う。

 そんな場所に迷い込んだ人類はかなり分が悪いわけで、あっという間に人間たちは怪獣の餌食になっていく。それでも人類が勝手に髑髏島に乗り込んで行ったのだから仕方ない。政府特殊機関「モナーク」のランダ(ジョン・グッドマン)は、かつて仲間を殺されたことの敵討ちとして髑髏島の怪獣たちに闘いを挑んだのだ。
 さらにパッカード大佐(サミュエル・L・ジャクソン)が事態を悪化させる。彼はベトナム戦争が終わってしまったことを寂しく感じているようでもあり、コングに仲間を殺されたことの怒り以上に、狂気のように闘うことを求めているようにも見える。やはり男たちは闘うことが好きなのかもしれないとも思うし、観客としても血湧き肉躍るといった感じで単純に楽しかった。

『キングコング:髑髏島の巨神』 美女役ウィーバー(ブリー・ラーソン)は胸を強調した衣装で男性客を楽しませる。

 オリジナルの『キング・コング』(1933年)でもそうだったけれど、このシリーズでは野獣が美女に骨抜きにされてしまうという構図があるようだ。しかし、『キングコング:髑髏島の巨神』のコングはそんなことはなかった。いかにも島の守り神らしく闘いに明け暮れ、美女役ウィーバー(ブリー・ラーソン)を救うことはあっても執着することもなく、すぐに背中を見せて去っていくあたりが男の美学みたいなものを感じさせなくもない。
 コングの武器は身ひとつしかないわけだけれど、手強い怪獣たちと闘っているうちに道具を使うことまで覚える。巨大だけれど類人猿の仲間だと思われるコングは、自分の島に害をなす人間とそれ以外を見分けてもいるわけで、それなりの知能があるのだろう。
 コングが丸太を抱えたときには、『北斗の拳』のケンシロウが雑魚たちの前で構えたような決めポーズでもやるのかと思ってちょっとドキドキした。もちろんそんなことはしなかったけれど、道具まで使うようになったコングはまさに無敵の強さで頼もしかった。さらにコングはこの作品ではまだ成長過程であるとも言われていて、“キング”とまでは呼ばれていないのだけれど、夕日を背負った堂々たる姿は王者にふさわしい風格だった。
 ちなみに本作は「モンスターバース」というシリーズの第2弾となる作品とのこと。第1弾がギャレス・エドワーズ版の『GODZILLA ゴジラ』ということで、ゴジラなどほかの王者の存在がほのめかされることになるエンドロール後のおまけもあるのでお見逃しなく。

キングコング諸作品
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Date: 2017.04.02 Category: 外国映画 Comments (0) Trackbacks (3)

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>>キングコング 髑髏島の巨神 from 象のロケット
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2017.04.25

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