『神と共に 第一章:罪と罰』 仏説エンターテインメント
監督は『カンナさん大成功です!』などのキム・ヨンファ。
原題は「Along With The Gods: The Two Worlds」。
韓国ではあの『新感染 ファイナル・エクスプレス』を超える大ヒットした作品とのこと。全二部作となっていて、今回公開された『神と共に 第一章:罪と罰』は韓国で歴代2位の興行成績を収めたのだとか(『第二章』も歴代10位)。

冒頭、壮絶な火災現場で消防士ジャホン(チャ・テヒョン)は少女を救うために命を落とす。霊となったジャホンの前に姿を現すのが冥界の使者の3人組。ジャホンは彼らに連れられて地獄を巡ることになる。
冒頭のどこかで「仏説寿生経」というものに基づいていると記されていたような気がするのだが、実際のそのお経にどんなことが書かれているのかはわからない。とりあえず本作では、49日の間に7つの地獄を巡り、そこで裁判を受けることになる。裁かれるのは「殺人、怠惰、ウソ、不義、裏切り、暴力、天倫」の罪。それらすべての裁判で勝訴を得ることができれば生まれ変わることができる。
インドで誕生した仏教では輪廻転生が前提となっているはずだが、この作品の世界では人は死んでも滅多に生まれ変わることができないという設定。ジャホンは久しぶりに生まれ変わることができるかもしれない“義人”であり、使者たちの期待を受けて裁判に挑むことに……。

最初の火災シーンからCG満載でテンポもよく進むのだが、さすがに140分はちょっと長いんじゃないかと思う。異世界を描く作品は当然CGに頼ることになるわけで、どことなくCGを用いた他の作品に似てきたりもするわけで、本作は妖怪や死者が人と共存する世界を描く『DESTINY 鎌倉ものがたり』なんかを思わせたりもして既視感があった。
同様にCG頼りの部分も多かった『アクアマン』も、七つの別世界を旅することになるのだが、それでも魅せたのはアクアマンの異形の肉体があったからなんじゃないかとも思う。
本作の使者のカンニム(ハ・ジョンウ)とヘウォンメク(チュ・ジフン)だって背が高くて見栄えがいいのはわかるのだが、マトリックス風の衣装はCGのなかに埋もれてしまっていたような気もしないでもない。
そんなわけで本作に足りないのは異形の肉体だろうなどと感じつつエンドロールを迎えると、最後に『第二章』の予告があって、続編には『新感染』でも大活躍したマ・ドンソクが登場するのだとか。マ・ドンソクは元ボディビルダーで、予告ではなぜか似合わないスーツに身を包んでいるのが気にかかるが、ちょっとだけ期待は増したかもしれない。とはいえ劇場まで追いかけるかどうかは微妙かもしれない。
仏説をエンターテインメント作品として仕上げたところはおもしろいし、儒教の影響もあってか親孝行の話へつながっていくあたりは泣かせる。


原題は「Along With The Gods: The Two Worlds」。
韓国ではあの『新感染 ファイナル・エクスプレス』を超える大ヒットした作品とのこと。全二部作となっていて、今回公開された『神と共に 第一章:罪と罰』は韓国で歴代2位の興行成績を収めたのだとか(『第二章』も歴代10位)。

冒頭、壮絶な火災現場で消防士ジャホン(チャ・テヒョン)は少女を救うために命を落とす。霊となったジャホンの前に姿を現すのが冥界の使者の3人組。ジャホンは彼らに連れられて地獄を巡ることになる。
冒頭のどこかで「仏説寿生経」というものに基づいていると記されていたような気がするのだが、実際のそのお経にどんなことが書かれているのかはわからない。とりあえず本作では、49日の間に7つの地獄を巡り、そこで裁判を受けることになる。裁かれるのは「殺人、怠惰、ウソ、不義、裏切り、暴力、天倫」の罪。それらすべての裁判で勝訴を得ることができれば生まれ変わることができる。
インドで誕生した仏教では輪廻転生が前提となっているはずだが、この作品の世界では人は死んでも滅多に生まれ変わることができないという設定。ジャホンは久しぶりに生まれ変わることができるかもしれない“義人”であり、使者たちの期待を受けて裁判に挑むことに……。

最初の火災シーンからCG満載でテンポもよく進むのだが、さすがに140分はちょっと長いんじゃないかと思う。異世界を描く作品は当然CGに頼ることになるわけで、どことなくCGを用いた他の作品に似てきたりもするわけで、本作は妖怪や死者が人と共存する世界を描く『DESTINY 鎌倉ものがたり』なんかを思わせたりもして既視感があった。
同様にCG頼りの部分も多かった『アクアマン』も、七つの別世界を旅することになるのだが、それでも魅せたのはアクアマンの異形の肉体があったからなんじゃないかとも思う。
本作の使者のカンニム(ハ・ジョンウ)とヘウォンメク(チュ・ジフン)だって背が高くて見栄えがいいのはわかるのだが、マトリックス風の衣装はCGのなかに埋もれてしまっていたような気もしないでもない。
そんなわけで本作に足りないのは異形の肉体だろうなどと感じつつエンドロールを迎えると、最後に『第二章』の予告があって、続編には『新感染』でも大活躍したマ・ドンソクが登場するのだとか。マ・ドンソクは元ボディビルダーで、予告ではなぜか似合わないスーツに身を包んでいるのが気にかかるが、ちょっとだけ期待は増したかもしれない。とはいえ劇場まで追いかけるかどうかは微妙かもしれない。
仏説をエンターテインメント作品として仕上げたところはおもしろいし、儒教の影響もあってか親孝行の話へつながっていくあたりは泣かせる。
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