『ゴーストバスターズ』 女はつらいよ?

 80年代にそのテーマ曲と共に大ヒットした作品のリブート版。
 アメリカではこの作品を巡って外野が騒がしかったようだ。キャスト陣が旧作のビル・マーレイ以下のオリジナルから新たに女性陣へと変更になったことが原因らしい。それだけ旧シリーズが人気だったということなのだろう。そんなファンたちを追ったドキュメンタリー『ゴーストヘッド ~熱狂的ファンたちの今~』なんかまであるらしい。
 オリジナル信奉者が新作をけなすのは仕方がないとしても、今回の騒動はそれ以外のヘイトスピーチ的な盛り上がり方だったようで、予告編が公開されただけでブーイングの嵐になったのだとか。巻き込まれた人も気の毒だし、作品の中身とはまったく関係ないところで評判が落ちるのは作品にとっても気の毒なこと。

ポール・フェイグ 『ゴーストバスターズ』 

 新キャラを演じる4人の女性(クリステン・ウィグメリッサ・マッカーシーケイト・マッキノンレスリー・ジョーンズ)はコメディアンだそうで、それなりに軽妙なやりとりもあるのだけれど、あまり見慣れない顔だからか人物紹介めいた前半はちょっと低調。結構下ネタを放り込んでくるのだが盛り上りは欠ける。監督ポール・フェイグは、ほかの作品ではもっと品のないネタをやってもいるようなのだが、どうやら大ヒット作のリブートということで遠慮があったのか、いまひとつ弾けきれていないようだ。
 ただ、幽霊がわんさかと登場してくる後半はそれなりに楽しめる作品になっていると思う。『エクソシスト』や『ゴースト/ニューヨークの幻』とかの映画ネタも散りばめられているし、懐かしいマシュマロマンや緑の食いしん坊スライマーとかも登場して賑やかだった。ホルツマン(ケイト・マッキノン)の二丁拳銃型プロトン・ガンでの大活躍も愉快。
 ただ一番の見所は秘書のケヴィンを演じたクリス・ヘムズワースだろう。とにかく何をやらせてもダメな男で、ダメなことにまったく気づいてほどアホなところがご愛嬌といったキャラ。エンディングロールのほとんどがクリス・ヘムズワースの踊りによって占められていたところからすると、製作陣もそのキャラがお気に入りだったということなのだろう。

 旧作では街の人気者となってみんなの応援を受けながら幽霊退治に励んでいたゴーストバスターズたちだが、今回の新作『ゴーストバスターズ』では裏方に回るような形になっている。市長(アンディ・ガルシア)は彼女たちの力は認めているけれど、公には非科学的だから認めることはできないとして本音と建前を使い分けているからだ。
 80年代ではヒーローはヒーローらしく存在したのかもしれないのだけれど、今はそうではないのかもしれない。この作品ではスーパーマンとバットマンという両巨頭の名前も登場していたけれど、今回のゴーストバスターズはバットマン的に闇に紛れて仕事をすることになる(もっとも一部市民はそれに気づいているわけだけれど)。そう言えば『バットマン vs スーパーマン』でも、スーパーマンすらも市民から非難を浴びていたわけで、ヒーローが能天気に活躍できる時代ではないということなのかもしれない。

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 ↓  こっちは旧作。

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Date: 2016.08.25 Category: 外国映画 Comments (0) Trackbacks (5)
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