『ジャングル・ブック』 CG技術ってすごいのねと感心する

 ラドヤード・キプリングの同名小説が原作のディズニー作品。
 監督は『アイアンマン』シリーズのジョン・ファヴロー

ジョン・ファヴロー 『ジャングル・ブック』 少年モーグリ以外はすべてCGというのだからちょっとビックリする。
 
 過去に何度も映画化されてきた『ジャングル・ブック』という題材だが、今回の作品は少年以外のすべてをCGで作り上げた実写版となっている。劇中に登場する多くの動物たちがCGであることもスゴいのだが、ジャングルそのものがCGで描かれていることに驚いた。ジャングルは実写で撮影し、そこに動物たちをCGで付け加えたと言われても信じてしまうんじゃないかと思う(木々の間から太陽の光が射し込んでくるあたりもとてもよく再現されていた)。
 どうせだったら少年のこともCGで描いてしまえばいいのかもしれないけれど、そうなるといわゆる「不気味の谷現象」にぶつかってしまうのかもしれない。動物やジャングルに関してのCGには違和感を覚えないけれど、やはり人間をCGで生み出しても質感が違うのか人間そのものを映したものとは違う不気味なものに感じられてしまう。だとすれば少年だけを実写でほかのすべてをCGという手法は、リアリティの追求という点では見事に成功していたということだろう。とにかくトラが優雅に歩いてくる様なんかいかにも自然に見えたし、少年と絡むことになるオオカミやクマもまったく違和感がなく全体として統一感がある映像はとても素晴らしかった。

 ジャングルで育ったモーグリ少年(ニール・セティ)は、人間嫌いの悪役トラのシア・カーンと敵対したり、大蛇カーに誘惑されたりもしながらも、オオカミたち家族に見守られ、後見人みたいな黒ヒョウとか、友達みたいなクマとふれあいつつジャングルを生き抜いていく。
 人間がジャングルのなかにおいて異物だということはシア・カーンが一番よくわかっていたことで、モーグリはシア・カーンとの戦いにおいて人間たちの道具である赤い花(火)を用いることで勝利を収める。ただ、その道具のおかげでジャングルは火の海と化すわけで人間がやはり一番やっかいな存在だと示しているのだろう。
 ジャングルにおいて道具を使うことが禁止されていたのは、動物たちが道具を使えないからではなく、掟で決められていたからということになっている。この掟はジャングルという自然を守るためのものだったということだろう。人間は道具を使うことで支配者になったつもりになっているわけだけれど、自然を不可逆的に変えてしまうほど愚かな存在でもあるわけで、ほかの動物たちにとっては傍迷惑な輩なのだろう。そんなことをほのめかしつつも最後はディズニーらしいエンターテインメント作品としてまとまっていて、キプリングの原作とはあまり関係ないけれど、夏休みで家族連れが観る作品としては楽しめるんじゃないだろうか。

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ジャングル・ブック (文春文庫)


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Date: 2016.08.21 Category: 外国映画 Comments (0) Trackbacks (5)
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